赤ワイン

▪️ワイン名 / トゥルソー ノワール ベアーグランチ ファウンテングローヴ ディストリクト ソノマ カウンティ
▪️国 / カリフォルニア ソノマ
▪️生産者 / パックス
▪️ヴィンテージ / 2018
▪️ぶどう品種 / トゥルソー
▪️アルコール度数 / 12.5%


〜 これぞニューカリフォルニア！ピノノワールのような上品さと、トゥルソー独特の野性味とお出汁感のバランスが流石Pax！ 〜


＜生産者・生産方法について＞
Paxは2000年にスタートした家族経営のワイナリーです。

オーナーのパックスはワインとは無関係の家庭に育ち、大学では美術史を専攻していました。レストランでアルバイトをしながら自分の将来を考えているうちにワインの歴史に深い興味を抱くようになり、ソムリエの最高峰の資格である『マスターソムリエ』を志すことに。同じ志を持つ仲間達との勉強会にて現在は妻であるパム・マーリーに出会い、ふたりは恋に落ちます。ふたりがワインの勉強のために行ったフランス旅行では、ぶどう・人・土壌の関係性や、ヨーロッパに深く根付いたワイン文化に完全に魅了されます。そして1997 年、ふたりはカリフォルニアに住まいを移し、ワイン業界で生きていく決意をします。

その後パックスはDean & DeLuca のワインバイヤーに抜擢され、その過程で自らが勉強してきたヨーロッパワインとは異なるカリフォルニアワインに刺激を受けます。中でもパックスにとって最も衝撃的だったのが「シラー」。カリフォルニアのオークヴィルがポイヤック、カーネロスがポムロールだとすると、カリフォルニアでローヌに匹敵するシラーの銘醸地が存在しないことに気付きます。そして2000年、シラーを造る目的で『Pax Wine Cellars』をスタートさせました。畑は全てソノマ・カウンティとメンドシーノの冷涼な環境にあり、フルボディでありながらも繊細な表現力を持つワインが造れるという共通点を持っています。

ニッチなアングルを攻めたPax ブランドは次第に業界内の噂となり、パックスとパム夫妻は投資家と共に2006年に『Wind Gap 』をスタートさせます。
Pax がシラー等のローヌ品種に特化したブランドであるならば、Wind Gap はシャルドネやピノノワールはもとより、トゥルソー・グリやヴァルディギエ等の聞き慣れないぶどう品種をリリースする、遊び心がたくさん詰まったブランドでした。しかし2018年に投資家との意見の不一致を理由にWind Gap ブランドから手を引き、自身のPax に専念することを決意をします。

現在Pax では、北ローヌを思わせるような質感とフレッシュ感があるシラーを中心に、Wind Gap 時代に扱っていたトゥルソー・グリやヴァルディギエ等の珍品種も生産しています。スタイルは紛れもなく『ニュー・カリフォルニア』。農薬等の自然界に存在しない物は一切畑に入れず土着酵母にて自然に発酵を行い、亜硫酸塩の添加も最小限に抑えるナチュラルなワイン造りを行い、カリフォルニアワインに革命を起こし続けています。

こちらのワインには、ビオディナミ農法で栽培される畑のトゥルソーを使用しています。無濾過、無清澄によるボトリングです。


＜テイスティングコメント＞
少し濁りのある黒みがかった紫色の外観。野生のベリーやザクロ、ミントや紫蘇、スパイス系の複雑な香りがあります。口に含むとトゥルソー特有のじんわりとした出汁のような旨味や酸味、少しざらつきのある細やかなタンニンも感じられます。柔らかいお出汁感と、複雑で上品な長い余韻が特徴的です。

ピノノワールのような上品さと、トゥルソー独特の野性味とお出汁感のバランスが流石ニューカリフォルニアの代表格Pax！最高峰のトゥルソーを味わって頂ける1本。ピノノワール好きのワインマニアの方におすすめです。


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