オレンジワイン

2022 Aligote Sweeney Road Vineyard Sta Rita Hills / Piedrasassi

▪️ワイン名 / アリゴテ スウィーニーロード ヴィンヤード サンタリタヒルズ
▪️国 / アメリカ カリフォルニア サンタリタヒルズ
▪️生産者 / ピエドラサッシ
▪️ヴィンテージ / 2022
▪️ぶどう品種 / アリゴテ
▪️アルコール度数 / 12.9%


〜 大容量のガラス製の球状の容器「ワイングローブ」で造られるアリゴテのオレンジ！ニューカリフォルニアワインを牽引するサシ氏の手腕が発揮された、アロマティックでありながら複雑な味わい！ 〜


＜生産者・生産方法について＞
「ピエドラサッシ」は2組の夫婦がこだわりのワインを造る小さなワイナリーです。
1組はサシ＆メリッサ・ムーアマン。サシ氏の本名は”ムサシ”、日系2世の新進気鋭のワインメーカー兼コンサルタントで、サンタバーバラやオレゴンなどアメリカ各地のワイン造りに関わっています。ワインブラザーズでも良くご紹介しているサンディも彼が造るワインです。
もう1組はピーター＆エイミー・パスタン。 ピーター氏はワシントンDCで高い評価をうける料理人、プロデューサーです。

ワイナリー名のピエドラサッシとはイタリア語で『岩と石』を表し、また2人のオーナーであるピーターとサシの音節が入っていることから命名されました。ピエドラサッシのコンセプトは「土地の個性が味わいに現れており、かつ料理と共に楽しめること」。これを元に2003年から冷涼地のシラー造りからスタートしました。

こちらはサシ氏が日本限定に造ったプライベートラベルのオレンジワインです。状態の良いアリゴテができた時にのみ造られるため、次回いつリリースされるかは未定とのこと！
ドメーヌ ド ラ コートの畑に植えられているアリゴテですが、ピノノワールで有名な区画であることと、サシ氏の手がける別ワイナリーの名前でもあることから、混乱を避けるために「スウィーニー ロード ヴィンヤード」としています。こちらの良質なぶどうを手摘みで収穫後、手作業で選別。全房のアリゴテをガラス製の容器”ワイングローブ”に入れて、別途プレスしたアリゴテ果汁を加えて醗酵を開始。約2か月間スキンコンタクトの状態で醗酵が行われた後ワインを一度プレスし、再びワイングローブに戻して約5か月間熟成。SO2は醗酵時には無添加で、熟成期間中およびボトリング直前にごく少量のみ添加。無濾過・無清澄によるボトリングを経てリリースされます。

『ワイングローブ/ Wineglobe』とは…
ボルドーの醸造学者マイケル・ペッツォルド氏が開発したガラス製の醸造・熟成容器のこと。ブルゴーニュの著名生産者たちが20年以上にわたって使用していた、20リットルのガラス製デミジョンから着想を得たものです。彼らは従来の樽とは別に少量のワインをデミジョンで熟成させて試飲を繰り返し、常にガラス熟成の方を好んだそう。
Wineglobeには医療機器などにも使用される耐熱性の高いホウケイ酸ガラス（ボロシリケイトガラス）を使用しており、非多孔性で衛生的。ワインの純粋なアロマや味わいを損なうことなく熟成できます。さらに、酸素を完全に遮断しながらも球状の形状によって液体が自然に動くことで、ワインが活発で生命力のある状態を保ちます。
発酵・熟成過程を目視で確認できる透明性と、清掃のしやすさも利点であり、SO2の使用量も25～50%削減可能とされています。サシ氏が使用しているワイングローブはバリック（225ℓの木樽）と同じで、大容量とのこと。


＜テイスティングコメント＞
輝きのある黄金色の外観。アプリコットやキンモクセイの香り。口に含むと熟した黄色系果実の風味とキレイな酸が調和し、余韻にはほんのりとした塩味を帯びた旨味が広がります。
オレンジワインでありながら果皮由来の苦味はまったく感じられないスタイル。アロマティックでありながらジューシー、それでいて余韻の複雑なアロマ、塩味やミネラルのバランスはピエドラサッシならではの味わいです。
ブルゴーニュなどのアリゴテとはかけ離れているため、ワイン通同士のワイン会でも盛り上がること間違いなしです！

私自身、サシ・ムーアマンの大ファンです。彼らの造るサンディや、今回のピエドラサッシの上品かつ複雑な味わいの虜です…。皆様にも是非サシワールドを味わっていただきたいです！