赤ワイン

▪️ワイン名 / アクアボン
▪️国 / フランス ルーション
▪️生産者 / ヨヨ YOYO
▪️ヴィンテージ / 2022
▪️ぶどう品種 / グルナッシュ、ムールヴェードル
▪️アルコール度数 / 13.5%


〜 これが本当にムールヴェードル！？チャーミングな赤果実の甘さとスパイス感、綺麗な酸味。タンニンが溶けこんでいて柔らかい、エレガントな1本！ 〜


＜生産者・生産方法について＞
オーナーであるローラン・クリスエフ氏は、元はアパレル業界でキャリアを築いていましたが、2005年に故郷ルーションに戻った際に自然派ワインの著名生産者である「マルセル・ラピエール」「フラール・ルージュ」を飲んで感銘を受け、ワイン造りの道に進無事を決意します。

同年2005年に、彼女はたった1人で蔵元を立ち上げます。その名も「YOYO」。小さいころからお転婆でおもちゃのヨーヨーのようにあちこち行ったり来たりしていた ということからYOYOという愛称で呼ばれていたそう。ワインに感銘を受け、自らワイナリーを立ち上げるまでの速さや行動力からも、彼女の人となりが想像できます！

地元ということもあり、ルーションの隅々まで知り尽くしているからこそ、最良の畑を見つける事ができました。素晴らしいテロワールを持つ畑ですが、馬も入れないような崖に位置しています。これを１人で耕し、開墾したというから驚きです。取得した畑はスタート当時から有機栽培を実践。果物の果肉、羽毛の粉などを畑に撒くことで、土地の微生物を活性化させ、畑には機械をいれずに耕しています。

「”ルーションの良さをもっとみんなに知って欲しい！”という熱い想いがあるからこそ、ワイン造りというハードな仕事もやり続ける事が出来ている！」と彼女は語ります。

蔵元のすぐ傍には、超人気協同組合エステザルクで、酸化防止剤を一切使わない醸造に成功した「フラール・ルージュ」。そう、彼女がワイン造りの道への進むきっかけとなったワイナリーです。その伝説的醸造長ジャン・フランソワ・ニック氏が彼女の夫。運命的なものを感じます。
夫ニックと、同じく大人気醸造家の「ブルーノ・デュシェン」からすぐに助言をもらえる環境で、日々ワイン造りをしています。しかし、基本的にワイン造り自体は1人で行っているため生産量は少なく、極少量の貴重なワインばかりです。

現在はカーヴのリノベーションも完了。空調設備も整い断熱もされているので、醸造中の温度管理が改良され、より丁寧にワイン造り・保管ができるようになりました。暑いルーションの地で選んだのは、あえて北向きの畑。品種は黒いシスト岩の上にある樹齢100年代のグルナッシュとカリニャン、明るく陽気な若いムールヴェードル。

最愛の夫であり、ワインにおいても最高のパートナーである、ジャン・フランソワ・ニック氏は、ヨヨの畑があるバニュルスをこう語ります。
「俺のテロワールはどちらかというと偉大な畑じゃない。だからこそ繊細で丁寧な醸造が大切なんだけど、ヨヨの所有する畑があるバニュルスは、圧倒的に違う。まるでコート・ロティのような偉大なテロワール。片岩土壌が力強さとキレを生み出し、素晴らしい余韻へと導くんだ。」
夫のジャン・フランソワとともに心地よいルーションワインを造ることに日々邁進しています！

こちらの赤ワインは、黒シスト土壌で育つ樹齢60年のグルナッシュと樹齢40年ムールヴェードルを採用。手摘みで収穫後、全房発酵にてステンレスタンクで8日間のマセラシオンカルボニック。その後4ヶ月間樽熟成。SO2無添加でリリースされます。

ワイン名のアクアボンは、フランス語の「A quoi bon？」から来たもので、「何のために？（頑張っても無駄だ）」という意味だそう。周囲から「どうせうまくいかない」と言われていたムールヴェードルの畑を、究極の畑と言われるまでに復活させたことが由来になっています。


＜テイスティングコメント＞
透明感のある輝くルビー色の外観。スミレの花、チェリーやラズベリーなどの赤果実の華やかな香り。口に含むとチャーミングな赤系果実の甘さに、ピリっとスパイスも感じます。溢れ出す綺麗な酸味が特徴的で、タンニンが溶けこんでおり、とてもやわらかい印象です。
本来タニックで高アルコールなムールヴェードルも、YOYOの手にかかれば、こうもエレガントなスタイルに変化するのかと驚かされます。余韻にはボリューミーでゴージャスなスパイスのような香りが押し寄せます。

面白いムールヴェードルとして、ワインマニアの方にお勧めです！
また「どうせうまくいかない」と諦めている友人やパートナーへのプレゼントとしていかがでしょうか？！
味わいも癒し系で、和食からお肉料理まで合わせやすく、ギフトにピッタリの1本です。


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