オレンジワイン

2022 The White Rabbit / Gönc

▪️ワイン名 / ザ ホワイトラビット
▪️国 / スロヴェニア
▪️生産者 / グンツ
▪️ヴィンテージ / 2022
▪️ぶどう品種 / シュマールニッア
▪️アルコール度数 / 11.5%

〜 軽めの紹興酒のような個性的なフルボディのオレンジワイン！アフターには梅のフレーバーとタンニン、時間と共に酸味とミネラル、タンニンの要素が強くなり、後半にかけてじんわりエキス系へ！ 〜


＜生産者・生産方法について＞
1936年に創設されたワイナリー「GONC（グンツ）」は、先代の曽祖父がスロヴェニアの内陸でハンガリーとの国境にあるドブロヴニクの地に、ぶどうの苗木を植えたのが始まりです。現在のオーナーであるペーター氏は幼少期から父親に畑仕事を手伝わされており、一度はワインを嫌いになって家を出ました。それから年月は流れ4代目として家業を受け継いだのが2014年のこと。戻ったはよいものの、醸造学部を卒業したわけでも無いのでワイン造りの知識はなく、それでも若いマインドと柔軟な発想力でGoogleやYouTubeでワインを独学。大好きな音楽と共にワインに向き合う姿勢、また斬新なエチケットで瞬く間にアメリカで火がつき、その後ヨーロッパに広がりました。現在はスロヴェニア第2の都市マリボルの近く位置するプトゥイにて日夜ワイン造りに励んでいます。

GONCファミリーが世代をこえて守り継いだのは11haの畑です。ぶどう栽培から瓶詰めまでを家族で行うには丁度よいサイズです。

ドイツを彷彿とさせる急斜面の畑々。到底機械は入れませんので全て手作業でこなしています。『母なる自然』との結び付き、その歩みに耳を傾け、逆らうことなく従うことを心がけてきました。そんな自然と共存する姿は、天然酵母に任せたワイン造りや添加物なしにナチュラルなワインを造ることに繋がります。自然なワイン造りこそが土壌のポテンシャルやその年の気候、ひいては自身の情熱をも表現できると信じています。

また、ペーター氏はロックミュージックのファンで、Toploader、Steppenwolf、Ram Jamなどを発酵中のワインに聞かせています。「良い曲なくして良いワインは造れない」と語っており、彼のクリエイティブなワイン造りに“良い音楽”は不可欠です。彼の造るワインは燃料（ガソリン）のようで、容赦なく人々の心と舌にかがり火を灯し、ロックミュージックのような躍動感やエネルギーを感じさせます。実際にワインを飲んでその声を聴けば、きっと貴方だけのGONCの音色を聴くことでしょう。

こちらのオレンジワインは、ヴィティスラブルスカ系の品種「シュマールニッア」を使用。ラブルスカ系の品種は食用ぶどうのイメージが強いためヨーロッパでは嫌煙されることも多く、この品種も「禁断の品種」と言われていましたが、近年のナチュラルワインの需要の高まりも受けて2017年より醸造が認められました。スラボニアンオークの旧大樽を使用し熟成されリリースされます。
ワイン名のホワイトラビットは、Jefferson Airplane（ジェファーソン・エアプレイン）の不思議の国のアリスから取りました。


＜テイスティングコメント＞
麦わらがかった濃いゴールドの外観。プラム、白桃、黄リンゴ、ドライ無花果やアンズ、ハーブの香り。口に含むと酢酸などの酸化的ニュアンスを感じ、軽めの紹興酒のよう。アフターには梅のフレーバーとタンニンも感じる、個性的な風味を持つフルボディのオレンジワインです。
時間の経過とともに酸味とミネラル、タンニンの要素が強くなり、後半にかけてじんわりエキス系へ。その変化を是非お楽しみください。

鰯の蒲焼、鯖の味噌煮などの缶つま、帆立のアヒージョ、スモークチーズなど、濃いめの珍味と相性◎です！